1.いじめによる子どもの自殺が止まりません。また、文部科学大臣宛に自殺予告の手紙が何通も届くなど、テレビ・新聞・週刊誌等に「いじめ」や「自殺」のニュースが出ない日はありません。
2.最近こうした問題が、突然起きたかのように述べる解説記事を読みました。しかし、すでに私が文部科学大臣在任中にもありましたし、それ以前から問題になっていたということを忘れてはいけません。当時、私は『教育新生プラン』というものを作り、この問題の解決に当りましたが、要するに、溜まっていたマグマがいよいよ噴き出したと考えた方がよいのです。
3.「衣食足りて礼節を知る」と言いますが、戦後日本社会は物質的に豊かになった反面、礼節を忘れ、人間として持つべき倫理観を教えずに来た結果、社会の規範が失われてしまいました。この問題に私たちはどう対応したらよいのでしょう。
まず、
第一は、いま述べた社会規範の再構築です。目下、衆議院で可決されつつある教育基本法を改正し、「豊かな情操と道徳心」を培うことを、教育の目標に明示することです。
第二に、開かれた学校にする努力を強めると共に、校長、教員、教育委員会等の強い責任感に基づいた行動を強く望みます。
第三に、いじめる側の子供に対し、教員や親がもっと厳しく指導しなければなりません。
第四に、教員と生徒のメンタルヘルスを考慮した具体的なシステムを導入し、学校組織を活性化させることが急務です。
私は、理念と科学的な二つの方途をもって、21世紀を担う子どもを育てて行かなければならないと考えています。